映画・海賊とよばれた男～ネタバレ感想～出光をモデルにした話。戦う理由は未来にあるの伏線

岡田准一主演の映画｜海賊とよばれた男の見所、ネタバレ・感想・考察です。

映画【海賊とよばれた男】とは

海賊と呼ばれた男の原作

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原作は、百田尚樹による歴史経済小説です。

出光興産創業者の出光佐三をモデルとした主人公・国岡鐡造の一生。

そして、出光興産をモデルにした国岡商店が大企業にまで成長する過程が描かれている。

第10回本屋大賞受賞のベストセラー作品です。

海賊とよばれた男・監督脚本は山崎貴

2014年の年間邦画興行収入ランキング第1位に輝いた『永遠の0』の製作チームが再集結。

脚本・監督は『ALWAYS 三丁目の夕日』『STAND BY ME ドラえもん』『永遠の0』を手掛けた山崎貴。

山崎監督曰く、「終戦直後のあの時代、皆が下を向いていたときに、とんでもないことをしでかした男達が居たということへの驚きが原動力。その背景を探求したくなった。」そうです。

映画【海賊とよばれた男】あらすじ

主要燃料が石炭だった当時から、石油の将来性を予感していた若き日の国岡鐡造（岡田准一）は、北九州・門司で石油業に乗り出すが、その前には国内の販売業者、欧米の石油会社（石油メジャー）など、常に様々な壁が立ち塞がり、行く手を阻んだ。

しかし、鐡造はどんなに絶望的な状況でも決して諦めず、それまでの常識を覆す奇想天外な発想と、型破りの行動力、何よりも自らの店員（＝部下）を大切にするその愛情で、新たな道を切り拓いていった。

その鐡造の姿は、敗戦後の日本において、さらなる逆風にさらされても変わることはなかった。
そしてついに、敗戦の悲嘆にくれる日本人に大きな衝撃を与える “事件”が発生する。

石油メジャーから敵視され、圧倒的な包囲網により全ての石油輸入ルートを封鎖された国岡鐡造が、唯一保有する巨大タンカー「日承丸」を、秘密裏にイランに派遣するという“狂気”の行動に打って出たのだった。

イランの石油を直接輸入することは、イランを牛耳るイギリスを完全に敵に回すこと。

しかし、イギリスの圧力により貧困にあえぐイランの現状と自らを重ね合わせた鐡造は、店員の反対を押し切り、石油メジャーとの最大の戦いに臨む。

果たして、日承丸は英国艦隊の目をかいくぐり、無事に日本に帰還することができるのか？
そして、国岡鐡造は、なぜ“海賊”とよばれたのか？
その答えが、明らかになる―。

海賊と呼ばれた男・公式

映画【海賊とよばれた男】感想

映画では、国岡鐵造（岡田准一）が、20代から90代までを、演じています。

岡田准一の老け顔の特殊メイクと、年代ごとにこだわり声の質を変えて、演じているのも凄みがありました。

戦後復興から、海賊とよばれたほどの手腕を持つ商売人の国岡鐵造。

そんな男が、立身出世する話だが、たかだか２時間少々の時間枠収めるのには、容量過多。

詰め込み過ぎの印象でした。

原作未読だと、時系列がバラバラで付いていくのが大変でした。

ニッカウヰスキーの竹鶴政孝をモデルにした【マッサン】のように朝ドラくらいの長い時間を掛けて描かれた【海賊とよばれた男】を見てみたい

と思いました。

映画中ずっと、国岡鐵造は困難にも負けないで果敢に挑みます。また人望も厚いです。

鐡造は、他の石油業者は断った誰もやりたがらない石油タンクのくみ取りを従業員と共に取り組む。

ドロ仕事もみんなと一緒にこなすとか、人を惹きつけるパワーリーダーとしての素質も十分兼ね備えていたのが分かりました。

妻の綾瀬はるか演じるユキは妊娠せず。鐵造のお兄さんによって実家に追い返されてしまった。

鐵造は、兄に、馬乗りになり抗議をするも、ユキ本人もこの結婚は失敗だったと置手紙を残していた。

子供が生まれなかったから鐵造の兄に、帰されたのが第１だとは思いますが、せつなさを感じました。

跡取りが必要なのはわかりますが、寂しい時代ですね。しかし、綾瀬はるかの登場シーンがあっけなかった。少なかったです。

そして最大のクライマックス。
1948年、国岡商店と石油メジャーとの業務提携交渉が決裂。

鐵造がメジャーにコントロールされたくないと主張したのだった。

そして、会社経営は厳しくなる。

1953年。東雲忠司（吉岡秀隆）が大反対する。そして言ってはいけない言葉を発する。

「アンタは戦争にいってないだろう」と鐵造に抗議するあたり、吉岡秀隆の演技が良かったですね。

それを、甲賀治作（小林薫）が釘をさし、昔を思い出してきた、企業の仮面をかぶった海賊なのだと言います。

反対されるも、鐵造は、会社を再起させるために大博打を打つことを決意します。

巨大なタンカー日承丸をイランのアバダンへ密かに派遣します。

イランの石油を直接輸入することは、イランを牛耳るイギリスを完全に敵に回すことです。

順調に航海していい日承丸だが、英国艦隊が阻止してこようとして正面衝突の危機があったが乗り越え無事に帰る。

★なぜ、鐵造が海賊と呼ばれたのか？

日承丸を派遣するあたりが、鐵造が、海賊とよばれた男の極みだったのでしょう。イギリスの船に阻止されつつも交わしましたし。そして何よりも石油を日本へ持って帰ってきました

９０歳以上の晩年、車いすにひかれた鐵造の元に尋ねに、やってくる小川初美（黒木華）大叔母のユキから託された思いを伝えにくる。

初美から真実を告げられて涙ぐむ鐵造だったが、ユキ（綾瀬はるか）の想いは想定内。

視聴者サイド（私）も、鐵造も、ユキの気持ちは察することができたので、そこまで感動はしませんでした。

伏線！ココがポイント

この海賊とよばれる男の副題であり、テーマが、【戦う理由は未来にある】です。未来を見越して、いちはやく石油に目を付けたのと同様に、大切だったユキは、ずっと鐵造が好きで応援していた、未来を見ていたということを表現したかったのでしょう。

最後まで見て感想

岡田准一演じる、海賊、国岡鐵造は良かった。

こんな人が先頭に立ってくれたなら部下はついていきやすいです。

物語は少々難解なので２回見てもいいかもしれません。

映画【海賊とよばれた男】キャスト・登場人物

主人公・国岡鐵造役は『永遠の0』の主人公役で第38回日本アカデミー賞最優秀主演男優賞を受賞した岡田准一が務め、劇中で20代から90代までを演じた。

岡田准一	国岡鐵造	出光興産創業者の出光佐三をモデルとした主人公
綾瀬はるか	国岡ユキ	鐵造の最初の妻
吉岡秀隆	東雲忠司	国岡商店の店員、元日邦石油の社員
染谷将太	長谷部喜雄	国岡商店の店員、元漁師
鈴木亮平	武知甲太郎	国岡商店の店員、元ＧＨＱの通訳