メアリと魔女の花感想・考察

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メアリと魔女の花・感想・考察・ネタバレ含む~酷評・ジブリが凝縮された緑豊かな既視作品

 

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メアリと魔女の花・あらすじ

その森にしかなくて、七年に一度しか咲かない花 ≪夜間飛行≫ それはかつて、魔女の国から盗み出された禁断の"魔女の花"だった。 一夜限りの不思議な力を手にしたメアリは、雲海にそびえ立つ魔法大学"エンドア"への入学を許可されるが、メアリがついた、ひとつの嘘が、やがて、大切な人を巻き込んだ大事件を引き起こしていく。 しだいに明らかになる"魔女の花"の正体。メアリは魔女の国から逃れるため、すべての魔法を終わらせようとする。しかしそのとき、メアリはすべての力を失ってしまう―。

 

メアリと魔女の花・感想・考察・ネタバレ

ジブリを卒業した「思い出のマーニー」の米林宏昌監督の作品だから、期待して見ました。

まさに、ジブリっぽさを凝縮した作品。

ジブリが好きな人にはお勧めですと言いたいところだが、それ以上でもそれ以下でもないというのが正直な感想。

そこは、私が年を重ねたからかもしれない部分もありますが。

なんだか見たことあるぞ

の思いっきりの既視感は否めない。

既視感の部分

空をほうきで飛ぶ→魔女の宅急便

魔法の学校→ハリー・ポッター

普段パッとしない少女が両親と離れ1夏を過ごす→思い出のマーニー

断崖絶壁の階段を上って行くところ→千と千尋の神隠し

ほうきの着地を失敗して突っ込むところ→千と千尋の神隠し

おばあちゃんが魔法使いで緑深い手仕事好き→西の魔女が死んだ

とまあ、思いつくだけでもこんな感じです。

声優陣もジブリ映画でよく登場してきた人達がたくさん出ています。既視感は、このせいもありますかね。違う声優さんでもいい気がしますが

おとぎ話系の、ましてや魔女やら魔法の話だから、まだ似てくるのは仕方ない。

そして、原作についての公式㏋での紹介はというと、

原作は、『魔女の宅急便』や『ハリー・ポッター』誕生以前の1971年、イギリスの女性作家メアリー・スチュアートにより書かれた児童文学「The Little Broomstick」。

 

自ら公式ページで「魔女の宅急便」や「ハリー・ポッター」誕生以前の1971年に書かれたものだと主張しているところが、似ているという批難をあらかじめ予測している感すらある。

 

それを置いておいても、何かパッとしないストーリーなのだ。私の中で気になった部分を2つ挙げます。

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メアリとピーターの関係(注※ここからネタバレ色強い)

メアリとピーターが助け合って悪を助けます。

ピーターがさらわれて、メアリが助けるというのが大まかな流れ。

メアリのせいでピーターが誘拐されたから、メアリは、「私のせいだ」と自責の念でピーターを救い出す。

そして、その象徴のように、黒猫とグレーの猫(ティブとギブ)も誘拐されて離れ離れになっています。

 

ティブとギブは、じゃれ合ってとても仲良し、絆がある関係に表現されています。

 

いや、待てよ、ピーターとメアリってそんなに仲良かったっけ?

 

これです。ドラマや物語でアンチテーゼで、最初は仲良くなかったけど、徐々に仲を深めて最後仲良しになるというのは、まあ、その流れはわかります。

 

しかし、いくら魔法が使えるからと言って、自分のせいだからと言って、数日前にチラッと会っただけの男の子のために、全力で元ヘタレ少女が悪と戦えるでしょうか?

 

もう少し、メアリが、ピーターを助ける事情を濃く描いてもらいたかったですね。感情移入できませんから。

 

うんうん、この事情なら仕方ないよね。って視聴者が納得する「助ける事情」が薄い。

 

強いて言えば、ここが最大のこの物語の欠点でしょうか

 

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電気も魔法の1つなのよ

メアリが、魔法学校の「エンドア大学」を校長のマダム・マンブルチュークに案内された時に、言ったセリフ。

電気で動いています。電気も魔法の1つなのよ

 

電気も魔法なの?えっ違うだろう。これは、電気がないと暮らしがままならない現代文明への皮肉、警笛の物語なのか?

 

電気も何で動くのか不思議です。そういう解釈が出来ると言えばできます。

わざわざ、セリフで伝えてきているということは、そういう意図があることの表現ですね。

 

そして、こういう物語だと、よく何かを象徴として表現されることが多々あります。

 

電気=魔法、要するに、現代文明などの暮らしを、メアリが、ピーターを救うために消す(潰す)話でした。

 

命か、高度技術かみたいなところってよく語られますよね。

 

例えば、原発反対みたいな主張です。

 

こういう表現が、暗喩としてでてきたところが、私としてはとても残念に感じましたね。

 

 

電気(魔法)を悪として、それをぶっ潰して、めでたしめでたしで終わっているお話は、大人目線から見ると、ちょっと苦しいです。

 

世代間問わず、楽しめるアニメだからこそ、思います。

 

電気(魔法)をぶっ潰すしのに、何の躊躇もなく、手放しで喜べるものかと・・・

 

あえて言うなら、共存できないのかって思いますね。

 

勧善懲悪のような時代は終わったような気がするんですよね。

そういうアニメや映画や物語は溢れていますけど、共存できる方向で、夢のあるアニメだからこそ、終わってほしかったかなと思いました。

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良かった部分

緑を楽しむ暮らしや、刺繍をするなど、ターシャテューダーのような素敵な暮らしが描かれていたのは良かった。

原点回帰のように、現代人が忘れかけている何か底力を呼び起こすような部分もありましたね。

 

何をやっても失敗する自分には良い所なんてないと決めつけていたメアリが、変わっていきます。

おだてられてその気になるメアリ。苦難にも果敢に立ち向かうメアリ。色々なメアリを通じて、今自信を無くしている人などにも勇気を与えてくれる作品になっていると思います。

 

メアリと魔女の花見どころ

スタジオジブリ作品を手掛けてきた精鋭スタッフが、1人の少女の出会いと希望の物語をハイクオリティな映像で描出。杉咲花、神木隆之介ら豪華キャスト陣が声優を担当。

ここがポイント!
米林宏昌監督、西村義明プロデューサーが立ち上げたスタジオポノックの第1回長編作品。主題歌はSEKAI NO OWARIの「RAIN」。

\見逃した方はこちらで視聴できます/

2018年8月時点のものです。時間経過した場合は、配信が停止されている場合もありますので、U-NEXTにて、お確かめください。


とりあえずの感想でした。また、夜間飛行の話とか追記して行きます。

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